2011年3月31日木曜日

「誰かがやらなくちゃいけない」

明日からは社会人。大学生のときに印象に残った言葉の1つを記しておく。

大学・大学院の専攻に都市防災をテーマに扱う研究室がある。ざっくり言うと火災や地震に対応した都市づくりをどう進めるかが研究テーマだ。
自分はその研究室には所属しなかったが、その研究室の助教授と話をする機会があり、その時に聞いた言葉がずっと心のどこかでひっかかっていた。

大学4年生の夏、所属する研究室を選択する際、都市防災にするという選択肢は最初から自分にはなかった。
理由は、地味そうとか楽しくなさそうとか、そんな程度だった気がする。

都市防災に対するイメージはそんな風で、あまり魅力的な研究だとも思えなかったので、その助教授と話をしたときに聞いてみた。
「なぜ先生は都市防災をテーマに選んだのですか?」

この問いに助教授はこう答えた。
「誰かがやらなくちゃいけない」

この言葉を聞いたときはあまりピンとこなかった。そんなテーマの選び方は当時の自分にはあまり理解できなかった。
就職活動を経験することで少しずつ共感できるようになり、社会人になる前にブログに書こうと考えていたところ、3.11の震災が起きて、再度この言葉を反芻しているところだ。

明日から社会人になって、しばらくは興味・関心の赴くままに進もうと考えているが、いつかまたこの言葉を問い直すことになるのではないか、そんな気がしている。